お知らせ

【医療的ケア】

  本校において、日常生活及び社会生活を営むために恒常的に医療的ケアを受けることが不可欠である幼児児童生徒に対して、医療的ケア看護職員等による医療的ケアを実施しています。

 

1 医療的ケアとは

 本来は、医療行為として医療機関において医師又は医師の指示を受けた看護師しか行ってはいけなかった(医師法第17条等)経管栄養や痰の吸引など、急性期の治療目的ではないものに限り、家族が自宅で日常的に行っている医療的な生活援助行為を指します。これには、「障がいが重くても家庭で家族とともに過ごす」というノーマライゼイションに基づく在宅療育の考え方 が一般的になったことや、コンパクトな医療機器の開発や医療技術の進歩など在宅医療の向上が大きく寄与しています。  
 本校においては、医療的ケア看護職員13名(常勤2名、非常勤11名)を配置し、対応しています。


2 医療的ケアを実施する目的

 (1)医療的に専門職である医療的ケア看護職員がいることで、安全で安心できる学習環境の整備を行います。
 
(2)保護者ではない人から医療的ケアを受けることにより、母子分離の機会をもち、幼児児童生徒の自立心を養い、社会参加を促進します。
 
(3)医療的ケアを実施することで、保護者の負担を軽減し、兄弟姉妹を含めた家族のQOLの向上を図ります。

 

3 医療的ケアの対象者

 保護者から医療的ケアの実施申請があった幼児児童生徒のうち、当該幼児児童生徒の主治医、学校医、医療的ケア指導医等の意見を踏まえ、校長が医療的ケア看護職員又は認定教員等による医療的ケアを実施することが適当であり、物品の準備、研修、当該医療的ケア児の健康状態に応じて必要な情報の引継ぎ等の保護者の協力が得られると認めた者とします。

 

4 看護師の行う医療的ケア

 医療的ケア看護職員が行う医療的ケアは、次の医療行為のうち、主治医及び学校医等が学校において医療的ケアを行うことが必要と認めたもので、医療的ケア安全委員会が実施を可としたものとします。

(1)人工呼吸器による呼吸管理
(2)喀痰吸引
(3)経管栄養
(4)導尿
(5)気管カニューレの管理
(6)その他、校長が必要と認めたもの

 

5 医療的ケア実施の手続き

 

(1) 学校と保護者間で、医療的ケアの実施内容、範囲、手続等について話合いを行います。

 

(2)保護者は、医療的ケア実施申請書を提出します。

 

(3)校長は、保護者を通じて、主治医意見書等により主治医の意見を聴取します。

 

(4)校長は、申請書の内容及び主治医の意見を踏まえ、学校医等による検診を行うため、保護者に検診通知を行います。

 

(5)学校医等検診を行います。この検診に先立ち、学校医等検診を行う医師が必要と認めた場合は、主治医に指示書の作成を依頼します。

 

(6)校長は、学校医等検診の結果を基に、保護者を通じて主治医指示書による指示を依頼します。

 

(7)保護者は、主治医指示書を提出します。

 

(8)校長は、医療的ケア安全委員会で、医療的ケアの実施の可否、医療的ケアの実施内容及び範囲等を検討します。実施可能な場合は、医療的ケア実施決定通知書により保護者に通知し、実施に向けた引継ぎの協力を求めます。

 

(9)主治医、学校医等、又は保護者等による手技確認後、保護者等からの手技等引継ぎを終了します。

 

6 医療的ケア実施中の緊急時の対処
 校内における医療的ケア中の緊急時の対応マニュアルを作成し、対応態勢を整えています。

 

7 認定教員の行う医療的ケア

 認定教員等が行う医療的ケアは、次の医療行為のうち、主治医が学校において 医療的ケアを行うことが必要と認めたもので、医療的ケア安全委員会が実施を可としたものとします。

(1)経鼻経管栄養

(2)胃ろう又は腸ろうによる経管栄養

(3)口腔内の喀痰吸引

(4)鼻腔内の喀痰吸引

(5)気管カニューレ内部の喀痰吸引

 

 認定教員等が実施する医療的ケアは、特定の幼児児童生徒の特定の行為に限られるもので、一定の研修を受けることが必要です。

8 経費
 主治医に対する診療報酬・指示料及び医療的ケアに必要な消耗品は、保護者が負担するものとします。

 

 

 

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